なぎさの世の中教室

社会に興味のある中学生・高校生が対象。教科書の知識を活かしつつ、ニュースを読み解くためのヒントを伝えていきます。

目が離せない!東京都議選2017(概説) どうして新聞を読むのか

こんにちは。なぎさです。

今日は、今月23日に始まった東京都議会議員選挙の話。

中学・高校では、もう国政と地方政治の違いを学んでいるので「なんだよその自治体の選挙か。そんなに騒ぐほどじゃないだろう」なんて思っているかもしれません。

甘い!ほかの地域であればともかく、東京都政は国政と密接に絡んでいるのです。

「なんで?わたしには関係のない話でしょ」

いいえ。それが大いに関係あるのです。その理由を3回に分けて書いていきます。

全体としては次のような構成で。

(上)小池シアター開幕!

(中)都政と国政の不思議な関係

(下)なぎさインサイト

 

今後記事はテーマごとにだいたい3つずつに分けて書きます。最終回は私の個人的な見解。これは意見を表明するオピニオン的意味合いというよりも、「私はこういうふうに考えて結論を出しました」という例を見せるためのものです。

 

さて。このブログの目標とするところは、一言でいえば「教科書と新聞の橋渡し」です。

 

先日、朝日新聞の記事にもなっていましたが、20代のスマホ閲覧時間は1日平均2時間。新聞閲読時間は2分(びっくり!)だそうです。

もちろん新聞各社はインターネットでの情報発信にかなり注力していますが、恐らく有料記事を購読している人は20代の中でもかなり限られていると思います。だってどの新聞社も新聞紙の定期購読者に割を食わさないため、電子版だけの契約だとかなり割高な金額設定にしていますから。新聞を読まないということは、電子版も読まないということとほぼイコールと考えてよいでしょう。

スマホ閲読時間が長いからといって新聞記事を読んでいるとは限らない。新聞社が無料で提供する情報もその価値はたかが知れています。

わたしは中高生のみなさんに、ぜひ新聞を読んでほしいと思っています。なぜなら新聞に掲載されている記事は、ほかのありとあらゆるメディアや学術研究の世界の基盤となる広大な世界を持っているからです。

テレビのワイドショーも、書店で売られている新書も、あなたがタイムラインで目にしているオピニオン・ツイートなども、元をたどれば新聞記事が提供した情報をルーツとしていることが少なくありません。しかしそれらは誰かによって加工された状態の情報。ちょっと古かったり、ゆがんだりしていることも多い。

新聞を読むということは、情報の一番新鮮な状態に触れるということです。加工された情報でだまされるのを防ぐのには、最も有効な手段です。

もちろん新聞の情報も厳密にいえば、発表された情報に手を加えられているので「加工された情報」ですが、実際のテレビ番組や書籍や学術研究には、それらが加工に加工を重ねられた状態で使われてしまうのですから、それに比べればかなり軽度といっていいでしょう。

とはいえ、新聞を読むのは難しい。なぜか。前提知識が省略されていることが大半だからです。中高生が新聞をあまり好んで読まないのは、ひょっとするとここに原因があるのかもしれません。

そこで教科書や市販の本を読んだり、テレビを見たりして、「加工された情報」を使って知識を深め、もういちど新聞を読んでみるのです。「加工された情報」から「新鮮な情報」を読むことで、さらに見識は広がります。そのうち加工された情報の問題点も見えてくるようになります。

わたしはこの能力がメディアリテラシーと呼ばれるものの1つではないかと思います。

つまり、「加工された情報」を取り込むことで知識を広げ、「新鮮な情報」である新聞に立ち返って「加工された情報」の問題点を見つける力のことです。

みなさんはすでに教科書という「加工された情報」を使って、世の中の常識を身につけています。これからは新聞という「新鮮な情報」を読むことで、学んだことを点検していく作業に入ります。その道の先に「社会に対する見解」があると思います。それが民主主義を支えるうえで重要なちからです。自分の利益のみを考えて、世の中に対して異議を表明するだけでは、民主主義とは言えないとわたしは考えています。

ただ、教科書の知識だけで新聞を読み始めるのは難しい。そこでこのブログが、皆さんに補足の知識つまり「加工された情報」を提供していきます。ただしこのブログの記事はすべて皆さんに考える材料を与えるだけで、実際には皆さんが「新鮮な情報」にあたって考えていく必要があることを忘れてはいけません。

「教科書と新聞の橋渡し」とは、そういう意味です。

このブログを通じて、中高生の皆さんにメディアリテラシーを養ってほしいと思います。もちろん私も修行中の身です。一緒に歩みを進めていきましょう。

さあ、新聞を開いてみましょう。

 

次回以降、都議選に関して詳しい内容に踏み込んでいきます。

はじめてのあいさつ

初めまして。なぎさです。そこそこ世間体のよい大学で経済学を学んでいます。

先日21歳の誕生日を迎え、何か新しいことを始めようと思ってブログを書くことにしました。実は筋トレでも柔道でも株式投資でも何でもよかったんですが、ブログを選んだ理由は3つ。

 

1.社会に対する知識と意見が固まってきたので、発信したい。

わたしは中学生のころから公民や倫理、政治・経済といった「世の中」にまつわる科目が大の得意でした。自分の知らないところで世界がどのように動いているのか興味があったためです。もちろん今も、新聞や本などで勉強を続けています。

そのなかで、徐々に社会というものに対して自分なりの意見を持ち始めるようになりました。もちろん中高生の頃から社会に対して不満や意見はありましたが、どちらかといえばだれかほかの人の主張をそのまんま飲み込んでいた感じ。けれど、大学に入って全国各地から来た学生・世界各国からきた人たち・若い起業家から定年したおじいちゃんまで幅広い世代の大人たちと交流し、話を聞き、意見を交わしていく中でたくさんの刺激を受けて、自分の頭で考えて改めて自分の意見を持つようになりました。それを考えるための知識もはるかに増えた。

そこで、中高生の頃の自分を振り返ったわけです。当時のわたしはかなり「右」に偏った見方をしていた。社会保障は税金の無駄だと思っていたし、同性愛カップルを承認する自治体も何がしたいのかよくわからなかった。でも、単に無知なだけだったのです。

そういう中学生ももしかしたら多いかもしれない。一面的なものの見方を変えて、ちがう視点・新しい視点を自分の中に取り込んでほしい。そういう思いがあります。

 

2.マスメディアとの接し方を伝えたい。

いま、メディアが過剰に批判を浴びています。メディアの仕事は、基本的には活版印刷技術が導入されて新聞を発行するようになった時代からほとんど変わっていません。取材対象から話を聞いて、事実をストーリーに手直しし、よりわかりやすい形で読者に届ける。そのなかで、たとえば権力の欺瞞を暴きだす「調査報道」とか、国民の実像を描き出す「世論調査」とか、発言力の強い人の発言が正しいかどうか見極める「ファクトチェック」といった方法が派生していったにすぎません。

しかし、いまはその仕事の根幹が激しい批判にさらされています。たとえば

①マスコミは偏向している

②事実だけを報道しろ

③取材されたひとの心情を理解しろ

どれもたしかに的を射た批判です。しかし、よいですか、あなたがこれら批判を浴びせたところで、マスコミは何にも変わりやしません。これらはメディアが構造的に抱えている欠陥だからです。昔からずーっとこうした批判にさらされてきています。

もちろんメディアなんかに頼らず、自分で情報を収集して生きていくという手もあるでしょう。しかしインターネットに流れている情報の正誤を、あなたは本当に判断できるでしょうか。普段は学校に通い、部活動に励み、家で宿題をして塾に通う生活の中で、あなたはいったいいつ、政府のウェブサイトを読み、日銀総裁の発表を分析し、政治家の公約がきちんと実行されているかどうかチェックするのでしょうか。

メディアは確かに変更することもあるし、事実と違うことを報じることもあるし、取材対象の心理を踏みにじる行為にでることもあります。しかし、わたしたちが実際の世の中で起きていることを読み解くには、彼らから提供された情報を材料としたほうがはるかに効率が良いのです。もちろん1つのメディアだけだと価値観に偏りが出てくるので、2紙を比較したり、周囲のひとたちと話し合ったり、当事者の意見を聞いたり、ブログを読んだりしてさらに考えを深めていく。

この能力のことをメディアリテラシーと呼びます。

いま中学生・高校生で、これから政治について、あるいは社会についてもっと勉強したいと思っているみなさんにはぜひこのメディアリテラシーを身に着けてほしいと思います。それと同時に、わたし自身もメディアリテラシーをいっそう鍛えて、先行きの見えない世の中で生き抜く技術を磨きたいと考えています。

 

3.アウトプットの場

これはわかりますね。教科書で学んだ知識を問題集で確認し、わかっていないところを教科書に戻って復習するのが受験勉強。同じことです。

このブログでは、主に中高生が興味を持ちそうで、しかもいままさに生じている社会問題(政治・経済・国際・教育・労働など)をわかりやすい言葉で読み解いていきます。できればそれに加えて、どういった政策や考え方が必要なのか、みなさんと話し合えたらいいなと思っています。

記事を書くにあたって、皆さんに嘘を教えるわけにはいきませんから、わたし自身もたくさん勉強しなければいけません。そして曖昧のまま済ませてきた知識をさらに深め、自分の教養を広げていけたらいいなと思っています。

 

いま、社会へ不満や不安を抱えている中学生・高校生はたくさんいるでしょう。政治家の無責任な発言や、他国との摩擦に一言モノ申したいけれど、そこまでの力はないからじれったさを覚えている人たちも多いことだと思います。

18歳と19歳にも選挙権が与えられて、社会を動かす力に興味を持つ人たちはますます増えています。わたしはそんなひとたちが社会を考えるうえで、すこしでも多くのヒントを伝えることができたらなと考えています。

わたしと一緒に、もういちど世の中を見つめてみましょう。